M感覚の目覚め;バトルライン

 ついに僕にもわかってきましたよ!
 バトルラインのマゾっぷりが!

 そのカードを配置すると、その戦線は正体がばれる、出したくない、でも他に出すカードない、だけど出さないと別のカードが引けない!
 ぎゃああああしかたねぇよ、わかったよ配置するよ、
 うひ、やっぱそう来るか、わかってたよああああわかってたよ、つまりこうすりゃいいんだろ、どうだほら、なにぃそう返すかぁああ?
 ええと、それを返すには、あのカードを引くしかなくて、引くためにはカード配置しなくちゃいけなくて、でもおい、どこに配置すんだよこのカード! 誰か説明してくれよおおおお!

 ってな感じですか。
 ・・・わからない?
 わからないだろうなあ。

 このゲームは、手札から表に出したカードで勝負が決まります。
 出したカードは、全て勝敗に直結します。原則的には、捨て札はありません。(一部の負けを認めて、そこに不要カードを「捨てる」戦術はある)

 で、このゲームは「必ず」1枚表に出して配置して、それから1枚補充します。それ以外にカードを補充・交換する術は基本的にありません。(それを可能にする特殊カードはある)

 大体の場合、相手より後にカードを配置していく方が有利です。それは、相手のカード配置をみて、それに確実に勝てる配置ができるからです。でも、前述の理由によって、とにかくお互いに1枚ずつカードは配置しなくてはならない。

 なかなか納得ずくでカードを配置できるシーンは少なく、いつも何かをあきらめつつカードを配置していく。
 大人になるということは、可能性を切り売りして無くして行くことだと誰かが言いました。
 カードの配置もそれに似て、お互いが1枚ずつカードを配置していくたびに、可能性は削れていき、次の1枚の配置に苦しむ度合いが増えていくのです。

 そう、そんな胃の痛いジレンマを楽しむ、それがバトルライン。考えてみれば、まさにクニツィーア・ジレンマなゲームなのでした。