第六大陸2 ISBN:4150307350
第35回星雲賞を獲る、と見たね。うん。
困難を克服する、悲劇を越えていくドラマは読んでいて気持ちが良い。
良い本、面白いと思った本ほど、そして特にSFとかギミックのある本ほど、人に薦める言葉が出てこない。ネタバレできないからである。
星に夢を見る人なら、読んで損は無いと思う。
ところで、小川一水の本は、こういっちゃなんだがどれも同じ骨格を持っている。
心意気を持った者たちの目的達成の努力。
現れる障害。
克服への闘志。
希望の光、そしてハッピーエンド。
もちろん僕はこの骨格が大好きで、だから欠かさず読んでいるのだが。先が読める、のもまた事実である。
・・・で、「導きの星」である。
こいつは先が読めない。明らかに、骨格を変えている。一見同じ骨格を見せながら、もう一本の骨が読者の視界の外で物語を支えていた。3巻目でそれがやっと視界に入ってくる。
最終巻?であろう4巻目がいつ出るか、と第六大陸を読み終わったにもかかわらず、もう楽しみにしている僕である。