ケイラス

 ケイラスは昨年の秋ごろ発売され、BGGでも高得点をマークした話題のゲームです。建築しつつ、それらを足がかりに自分の「得点状況」を構築していくシステムは「プエルトリコ」とも比較されるようです。

 さて今回は4人でプレイ。僕だけが2回目で、ほかは初プレイ。インストに40分弱かかっているようです。長いな。30分以下でできるよう、もっとインスト練習が必要かも。実プレイも3時間というところ。慣れればもっと短くなる、かも??どうだろう。


 でも、この3時間、充実してましたヨ!


 何度も褒めていますが、このケイラス、コンポーネントが実に機能的にできているので、一度ちゃんとルールとアイコンの見方を押さえると、途中でルール的に迷ったりすることがありません。あとはいかに得点を稼ぐかに集中できるってもんです。

 今回、僕は2度目ということもあって、最初からある作戦を立てていました。
 それは「王の恩恵」を「名誉点につっこむ」でした。

 王の恩恵は、「達成した瞬間に、その分の利益が1回だけ発生する」システムのため、弱く思われがちの様です。特に最初の恩恵では「所持金+3」に比べ「名誉点+1」は貧弱に見えます。

 しかし、前回のプレイで、結局「王の恩恵」をもらうなら、「積極的にもらうべし」という理解を得ていました。それぞれの項目で1段目とか2段目のボーナスを得ているだけでは、正直たいした役にたちません。3段目4段目まで進めて初めて意味があり、そこまで進めるつもりなら、最初から王の恩恵を獲得すると決めて打つ必要がある。
 そして、そこまでして獲得するなら、「得点」と思っていました。

 理由は、お金にしろ、資材にしろ、確かに獲得して自分のできることは増えるのですが・・得点にするためには、更に何らかのプロセスを経る必要があるからです。
 リソースを「王の恩恵」獲得のためにつぎ込み、そこから直に得点を得る。これが基本ラインでした。


 結果的にこの作戦はあたりました。
 ってか、他のプレイヤーは初めてなんだから、あたって当然とも。
 途中からリードを獲得し、トップを走り始めました。
 が、流石にそこは柏木メンツ。簡単には勝たせてもらえません。
 前回の5人プレイ時は「弱い」と切って捨てられた「王の恩恵」の4列目、建築ボーナスが回ります。教会を建てて恩恵を得、その効果で更に建築を重ねるというコンボが発動してました。あるいは大量の資金を得、金ずくで金塊を得、高級建築に乗り出すプレイヤー。あるいは、大量の資材を獲得、一気に大量の城建築に介入するプレイヤー。追い上げは実に厳しく、最後ゲームが終了するまで、一瞬たりとも勝てる確信なんてなかったです。

 
 参加したプレイヤーには、総じて好評という感じでした。プエルトリコよりも高い評価、ただし1回目だけど、という感想もありました。彼は、

「初心者が置いてかれる可能性はプエルトリコよりも低い。
 しかし、初心者が勝てる可能性もプエルトリコより低い」

 という面白い感想を出しています。確かにそんな気もしますね。


 確実にゲーマーズゲームで、かつ、1プレイ3時間をみなくてはいけない。ので、そう簡単に遊べる/遊ばれるゲームではないかもしれません。
 しかし、その時間の間、実に心地よい緊張感を維持して楽しめるゲームでした。オススメしたいと思います。



 ・・・・では、お決まりのコトバを。

 「俺が勝ったから良いゲーム」



 ちなみに、同じメンツでまたやったら、もう2度と勝てないような気がする。
 あくまで今回勝てたのは、僕にシステム理解のアドバンテージがあって、最初から作戦を立てられた、これに尽きると思われる。