オーナーズチョイス http://www.gamerepublic.jp/bg/oc/index.html

 本日は、会社の同好会にゲームリパブリックのオーナーズチョイスを持ち込んでみました!

 えー まず最初に言いますと、「当たり」です。結構面白いかもです、これ。


 基本的には株を売り買いしつつ、ゲーム終了時までに利殖して最もお金を貯めたプレイヤーが勝利、というゲーム。
 ゲームには4つの会社があり、それぞれの株を最も持っているプレイヤーが「社長」となり、会社の株価を上げるためのサイコロを振ることができます。
 株の購入時と売却時の差額でお金を儲けていくわけですが、このゲームの面白いところは、会社のサイコロを振る際に一定のコストがかかることです。自分の会社の価値を上げていくにはコストがかかる!
 更に。このコストは、銀行に支払われるのではありません。全ての会社分まとめて、「ファンド」と命名されたプールに貯められるのです。社長になったプレイヤーが会社サイコロを振る際、代わりにファンドサイコロを振ることもできます。5/6の確率で、ファンドに溜まっているお金を「全て」手に入れることができますが、会社の株価は下がってしまいます。
 自分の会社の株価を上げて、資産価値を上げるか。(=下流のプレイヤーが入手できる、ファンドの額を上げる)
 ファンドに溜まった金を回収する(=自分の会社の株価を下げる)か。
 このジレンマが、まず基本にありますね。


 更に、株の売買がかなり自由なので、手持ちの株を全部売り払って、目標の会社の株を新たに買占め社長になるとか、全ての会社の株価の低下をもくろんで相対的な自分の資産を増やすテロ行為を狙ったり、ぎりぎり会社の社長にならない分の株を押さえ、株価を上げるコストの負担は他人に押し付けるなり、いろいろ手筋が考えられます。


 拡大再生産タイプの様な、長期的視野に立って会社を育てるゲームではありません。
 短中期的視野に立って、株を投機的に売り買いするタイプのゲームです。
 重厚な読みとかは無いんですが、手番手番のちょっとした小技がダイレクトに利くゲームですね。さらに、サイコロゲームらしい、ちょっとした盛り上がり、もあります。といって、全て運任せ、という印象はありません。確率を見込んだ、ちゃんとした操作が求められます。


 プレイした仲間の総合的な意見は、総じて好印象でした。
 気になる点としては、株の売買の自由度が高く、一見して「どうやったらうまく儲けられるのか」がすぐにはわからんかも、というとこが挙げられました。でもそれは、考える余地がある、ってことでもあります。ゲーマーズゲームであるのは間違いないです。
 また、マスのデザインがやや懲りすぎで判別性がややよろしくない。慣れればいいんですが、そこはもっとシンプルに、赤青緑黄の色がはっきりわかるデザインの方が良かったはずです。


 お値段が4800円なので、ドイツゲームをよく遊ばれている人ほど、ちょっと躊躇するかもしれません。(それだけのお金を出すなら、ほかにもっと面白いドイツ産のゲームが・・・)その心理はわかりますが、決して、食わず嫌いで済ませてよいクオリティではない、と思います。一度遊ぶ価値はあると思う。