バトルライン!

 カタンをしまいこむ僕。このくそったれなダイスは窓から捨ててやろう、それが世のため人のためと思ったが周囲に止められる。

 えーい もうカタンはいい、三ヶ月は見たくねぇ。
 バトルラインバトルライン! ってなわけで、I君をバトルラインに誘う。アドバンスルールで。

 僕は少し自信があった。先週末柏木で胃から変な液の出るような思いをしたのは伊達じゃねぇ。

 おさかまさんの真似をして、戦術カードには手を出さない。相手が先手を取ったので、相手の出したカードに即応し、より多い数のカードをつけてやる。
 
 バトルラインは、いかに適切なタイミング、適切な位置に「2枚目」を置くかというゲームだ。「3カード」が逃げの手、というのも一理見えた。ストレートフラッシュを狙って2枚目を置いた方が、後で苦しい時にフラッシュかストレートに落とせる。3カードはブタ以外に落としようが無い。

 結局、突破が見えたところで戦術カード引きに切り替えて、「盾」を置いて決着。


 まだ時間があったので、今度はN氏を相手に勝負。N氏はバトルライン初挑戦ということで、軽くレクチャープレイを、と思ったのだが〜〜〜

「ブンケイさん、初めての私に負けたら恥ずかしいですね」
「ブンケイさんのことだから、きっとミスなんかしないんでしょうね」

 ぴくくくく。
 度重なる挑発のコトバに僕は切れた。切れてると負けるので繋いだ。
 ツブす。あらゆる言い訳が必要ないまでにツブす。絶対勝つ。必勝の信念と共にカードを打つ。例えば、

 N「赤の1」
 僕(同じ列に)「赤の3」

 これでこの列はかなりの勢いで取った。I君は鬼だとかエグイとか言っていたようだが、ここは戦場である。柏木ではこんな手、初歩の初歩ですよ?きっと。

 そんな調子で、可能な限りキビシイ手を打ったが、いかんせん手が悪い。悪いが、自分の手が悪いと言うことは、カードが揃ってない、つながらないということは、同じだけ相手もつながらない、辛いはず。そう信じて耐える。耐え切れず安易な手に走った方が負けるのだ!
 軍勢カードが薄くなり、そこここでフォーメーションがほころびかけている。勝負はココと見て、初めて戦術カードを引く。リーダー、あるいは盾、来い! 来たのは殺。・・・ダメだ。向こうはこちらより多くの枚数戦術カードを引き込んでいる。1枚で勝負を決定できるカードでなければダメだ。殺しても、リーダーで埋められたらダメなのである。耐えて引く。スカウト。これか? 残り枚数をチェック。かなりいける。何より、この状況で、戦場に1枚「配置しなくていい」っていうのはメリットだろ? スカウトの配分を考えながら、相手の手を待つ。捨て場所に困って・・・・ストレートフラッシュをフラッシュに落とした・・・勝った! 対抗の自軍を、より数の多いフラッシュで締めて、勝ち。
 よし。勝った。フッフッフッフ。

 「でも、このぐらいの腕なんですね」

 あんですとー!!!