演劇
誰しもやはり、悪役に徹してみたい、悪の欲望の命じるままに生きてみたい。そんな心があったりするのだろうか。 僕自身にそれがあるかどうかはともかく、悪役を演じてみたい、ってのはあるなあ。 今回の芝居では、ひたすらに悪の道にまい進する男を市川染五…
僕の親父は、途中途中の細かなギャグがあまりお気に召さなかった様だけど、僕は十分面白かったであります。ここしばらくの「後藤ひろひと」作品のラインとして、おバカな笑いもありの、押し付けがましくない良い話、ってのがあると思う。 その完成形のひとつ…
時間一杯までTGSを見学、そして直ちに東京方面へ引き上げ、今度は芝居。 この芝居、出演者以外、なんの情報もなかったので、あらすじどころか、シリアスなのかコメディなのかもわからなかった。 後でわかったことなのだけど、このSINKANSEN☆NEXUSというラ…
1時間半の短めな舞台に、ぎゅっと笑いとシリアス?と仕掛けのひしめいた舞台。 緻密に仕組まれ、いっぺんの余分を感じない見事な構成はやはり大王の仕事。素晴らしい。 正直、筋書きや結末に対して「あっと驚く!」「この感動は忘れられない!」というもの…
うむ、面白かった! 一応、ネタバレを考慮して、行をあけておくのである。 つまり、ランダムスター=マクベスは、天魔王にも安倍邪空にも芥蛮嶽にもなれなかった男なのである。 天魔王には、付き従う偉大なる王・信長が天下統一目前で殺されてしまう、という…
はい、観て参りました! いやー 笑った笑った。 前作BIGGERより確実に面白い。 前作は、2作目ってこともあって「どうせこうなるんだろうな〜」みたいなとこありましたが、今作はどーなるんか先がホンマ読めんかった。 結局、BIZシリーズって、幕暗転無しの…
む、むむ。どう言おう。 途中の「酒」とか「二人羽織」とかは、まあ、遊びとして割り切ってもいい。お子様にも受けてたし。 やはり、脚本の練りこみ不足が特に目に付いた。 例えばね、月の引力に引かれるオリハルコン、一応重要なキーアイテムで、リュウもそ…
03年の「ダブリンの〜」を観ている。 今回も特に大きなストーリィの変更はないので、サプライズやインパクトはその時と比べて薄れてしまう。まあ、当然だ。 特筆したいのは、主演の「カビ人間」。 彼の設定は「綺麗な外見と汚れた内面」が裏返しになって「…
いや、面白かったですよ。少しダメなとこのある人たちが 一挙団結やってやろう! ってな筋書きは良くあるかもしれないけど悪くない基本フォーマットだと思う。 最後の仕掛けも、見えてるけど良いんじゃないの、と思う。役者も手馴れた感じだし、演出も手堅い…
田中さんGW観劇三本立ての最後を飾るはシベ小です。 前回の「アパートの鍵割ります」が正直拍子抜けだったため、一緒に観た人では「もうシベ小も終わり」と言われる始末。そしてなんとサザンシアターですよ。不安が広がりました。 開幕直前、軽く場内を見…
全体的に、「若い」芝居。最初の導入部とか、見栄を切るときの剣の振り回し方とか、特に重要なシリアス部分を基本的に台詞回しにたよっちゃってるところとか。すんげー若い。あくまで主観だけど、その若さが気持ちよさとか清清しさとかじゃなくて、痛々しさ…
素晴らしい、軽妙なノリのアクションコメディーでした。 核となってるネタは、他の人でも思いつくかもしれない。でも、それをここまでの完成度高い演出で仕上げる「構成力」はまねできないンじゃないだろうか。役者というピースを、舞台というマットの上に見…
空振り三振! 今回の感想を一言で言うとこんな感じ。 この劇団の芝居は、毎回、いかに前半で仕込みを後半で叩き壊すような大ネタを見せてくれるか。これに尽きていると思う。だからこそ、ちょっと頼りない演技力も、かむことの多い台詞も許してしまっている…
タカラヅカ・ドリーム・キングダム』@東京宝塚劇場 さえりねーさんにお願いして、以前から一度は観ておかねばと思っていた宝塚の公演を見せてもらいました。 休憩時間をはさんで、前半はお芝居、後半はショーという構成。 お芝居の方はね、そうね。正直「普…
田中さん、素直に脱帽です! すげー面白かった!! PSPを入手したその足で、帝国劇場へ。今度は迷わなかった。僕はちょっと不安だった。島原の乱を舞台にした以上、そこには悲劇が待っている。書くのが中島かずきなら、やわいことにはなるまい。そんな舞…
毛皮族の舞台について、ナニをどう評じればいいというのか? エロでグロでナンセンスでめちゃくちゃで江本純子はジュンリーだ。 っていうか、自分のことを「ジュンリー」と呼ばせる時点でもうオカシイってわかるよね。この人は凄いですよ。 今回観てて、改め…
ホテルの4つの部屋に泊まった4組の男女+外から1組+ホテルの従業員1組、計6組それぞれのドラマが絡みあい、最後にひとつの線にまとまる形式。前々作の「NEWYORK 546」と同じ構成。 笑いのテンポも良く、それぞれの部屋のドラマがつながって…
一口に言ってしまうと、「純粋な明智くんは、秀吉・官兵衛・三成の悪知恵サル軍団に一族郎党丸ごとボコられました。でも明智くんとお市の方の運命の恋人たちは、遥かな時を超え現代、生まれ変わって再会の誓いを果たすのでした、めでたしめでたし」 となって…
アカドクロとの最も大きな違いは、「佐藤アツヒロ」の起用ではないかいな。 七人の中で、ある意味最も「お馬鹿」な、だからこそ「最も侍らしい」と言われてしまう、彼。橋本じゅんの「抜かずの兵庫」に対し、佐藤アツヒロの「こぶしの忠馬」が決定的に優れて…
本日、東京公演楽日でした。 先に観たid:qbertくんからどーも期待はずれっぽいムードを伝えられていたんだけど、うん、そこまで酷くなかったよ?68点ぐらい? ってか、以前「しかたがない穴」を観てるからねー。あれはダメだった。あれに比べれば。もう。…
さあ困った、まだこの舞台、全日程終了してないんだよね〜 ネタバレできんわなあ。 内容についての事前情報(あらすじとか)無しのこの舞台、内容にちょい不安はあったものの、さすが生瀬勝久・池田成志・古田新太。実に味わい深い悪ふざけでした。すげえ好…
役者一流、演出も一流、脚本も一流。安心して楽しめる舞台だったと思います。 で、ありんすが。 残念ながら、出てきた詐欺トリックの全てが僕には見破れたのが惜しい。どうせなら、やっぱり「な、なんだとぅ!」と驚きたいじゃない? ま、僕はこの手のコン・…
うーん 48点。 個々のキャラクターのエピソードの積み重ねで、ひとつの大きな物語を築く。それを群像劇という、のかどうか僕は知らないが、前作の「NEWYORK 546」はそれに成功していたと思う。キャラクターがちゃんと立っていて、尺の割りに役者…
2人の大の男が、板の上で、泣く。 1人は大声で、もう1人は声も無く。 それを観る俺の目もかすむ。 まあ、なんて言うの? 正直、キレイなお涙頂戴と言い払ってしまうこともできるのだけど、それを許さない何かがある。 涙腺の緩いヤツはハンカチを用意せよ…
・・・脚本38点。 脚本が弱いです。キャラが生かしきれてないし、設定も生かしきれてない。脚本家のアタマの中には、カッコイイ世界ができあがっているんだろうけど、それが外に出てきてないですね。 基本的には、それこそ劇団☆新感線の、いのうえ歌舞伎に…
川上大洋扮するドナイシテン博士の、たいへんたいへんくだらない研究発表会。これを見ても、人生に全くなんらプラスにならない、人生にとって実にムダな1〜2時間。笑わせていただきました。いいよね。こういうのは人生に必要なムダだよ。うん。 ただ、も、…
男女5人が大阪のうどん屋を舞台に一幕の大勘違いすれ違い大会を開催の上、一応人情話でほろりまとまる、っちゅーお話。おしまい。 ・・・・ えー 登場人物のひとりの「うざい演技」が(で、他の登場人物に「うざい!」と言われる役ね)そのすさまじい「うざ…
いやー またやってくれました、素晴らしい「一発ネタ劇団」。 どんな点が面白いのかをここで語ってしまうと、ただの「ネタバレ」になってしまうというのがなんともはや。 正直、特に演技が凄いわけでもなく、注目したい役者がいるわけでもない。しかし!ネタ…
開演に5分ほど遅刻する。チッ俺様としたことが! 新感線らしい、チャンバラドラマで田中さんは満足じゃ。水野美紀は美人だしな! 今回、特に良かったのは衣装。イメージどおりとでも申しましょうか。蘭兵衛と太夫のどちらも後半の衣装とかな。 残念なのは、…